The LOXがTiny Desk Concertに出演

THE LOX News

三年前の丁度この時期に、「The Diplomats」とのVerzuz Battleで話題を巻き起こした、N.Y・ヨンカーズを代表する不動のラップ・トリオ、「The LOX」。

彼らは、Jadakiss、Styles P、Sheek Louchの3MCで構成されており、90年代には、P.Diddyの「Bad Boy Records」と契約。故・DMXがフロントマンとして活躍していた「Ruff Ryders」にも所属し、2000年代には自身らの独立系レーベルである、「D-BLOCK Records」を中心に安定したキャリアを築いてきた。

2016年以降、「Roc Nation」とマネジメント契約を結び、90年代から現代に至るまで、彼らの名前を見ない時期は無いと言っても過言ではないくらい、現行N.Yシーンで現役のまま活動を続けている。

The LOX pics

3MC共に、個性的な声質とハイレベルなラップ・スキルを有し、N.Y HIP HOPの硬派な側面と、各時代のトレンドにも対応し続けるスタイルが、常に最前線で活躍できる理由であり、「The LOX」の魅力でもある。

そんなLOXが、先日、アメリカの公共放送局であるNPR(National Public Radio)の人気企画、「Tiny Desk Concert」でパフォーマンスを披露した。

往年のヒット・チューン・メドレー8曲を生バンド演奏で臨場感たっぷりに歌い上げる姿は見逃せない。

(※以下、ネタバレを含む)

清涼感溢れる極上のメロウ・シット、”All For The Love”のインストゥルメンタルで幕が上がると、DJ Premireがプロデュースした不朽のLOX・クラシック、”Recognize”のJadakissバースで一気に高揚感に包まれる。

続く、Sheek Louchがゴリ甘なラブ・ソング、”Good Love”をしっとりと歌い上げれば、ボルテージの上がったStyles Pが、Good繋ぎのスモーキー・シット、”Good Times”を披露する。ベーシスト・Brady Wattとの昨年の煙たいセッションも記憶に新しいが、こちらのピアノ・ジャズ風な洒落たテイストも味わい深い。

Jadakissのターンに戻り、”By Your Side”を気持ち良く歌い上げると、そこからSheek Louchの「D-BLOCK」クラシック、”Kiss Your A** Goodbye”のイントロが流れ出し、雰囲気はガラッと変わる。原曲の緊張感漂う上ネタのピアノ部分の再現度は忠実に、ベースの存在感も際立っており、一層クールな仕上がりになっている。

MCを挟み、お待ちかねの「The LOX」最大の代表曲である、”Money, Power & Respect”では、3MCの完璧な合いの手、掛け合いを見せ付けられ、改めてLOXのチーム力の高さに感服させられた。

Lil’ Kimのフック・パートは、コーラス担当のLe’Ashaがスピットし、曲の締めには勿論、DMXへの愛を込めたシャウト・アウトも忘れない。

ラストは、The Alchemistプロデュースで、Jadakissの代表曲の一つ、”We Gonna Make It”。ストリングスとピアノの優雅なメロディーが調和した、ドラマチックなアレンジは、心が揺さぶられるほどに美しい。

是非ともこの機会に、「The LOX」、「D-BLOCK」、個々のソロ音源などを今一度、聴き直してみることをおすすめしたい。

■SET LIST
1.All For The Love(from「Money, Power & Respect」(1998))
2.Recognize(from「We Are the Streets」(2000))
3.Good Love(from「Silverback Gorilla」(2008))
4.Good Times(from「A Gangster and a Gentleman」(2002))
5.By Your Side(from「Kiss of Death」(2004))
6.Kiss Your A** Goodbye(from「After Taxes」(2005))
7.Money, Power & Respect(from「Money, Power & Respect」(1998))
8.We Gonna Make It(from「Kiss Tha Game Goodbye」(2001))

■MUSICIANS
Jadakiss:lead vocals
Styles P:lead vocals
Sheek Louch:lead vocals
Carrtoons:bass, musical direction
Kiefer:piano
Daru Jones:drums
Le’Asha:vocals
Technician The DJ:DJ
Lelia-Michelle Walker:viola
Keith Colon:violin
Clarke Randolph:violin
Johnny Walker, Jr.:cello

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